ベニアの反り

工房に来られたお客様の加工で5.5mmのベニア板をカットしました。

 

ベニア板は反りが問題になる事が多く、特に板のサイズが大きい場合は反りが大きくなり、カット出来ない所が発生します。

2.5mm程度の薄いものであれば、下排気のバキューム効果でソリを抑える事も出来ますが、5.5mm位になるとバキューム効果で反りを抑える事が出来ません。

 

今回の加工は、反りが発生して、形状に少しズレが生じても大丈夫なものでしたので、カット出来ればいいというレベルとしてカットを行いました。

 

そして、今回の材料は加工時に反りが更に進行して、ヘッドにぶつかるのでは無いかというレベルまで反っていきました。

大板1枚からホームセンターで切断してもらった材料で複数枚加工したのですが、そのうちの3枚のみ反りがひどく、他のものは反りませんでした。

それも熱での変形というよりは、応力が解放されて反りがひどくなった感じで、長年の経験で初めての現象でした。

 

今回は600 x 450mm程度のサイズでしたが、300 x 300mm程度位の大きさまでしないと反りが低減しないのではないかと思われます。(せめて450 x 300mm程度)

また、今回のベニア板は比重が少し低い柔らかい材料でしたので、カットしにくくても硬いベニアの方が反りにくいかもしれません。